20代前半女性の腹痛の漢方相談。
以前にも腹痛の相談のとき9桂枝加芍薬湯で改善したことがあるのですが、
今回は、頻繁にお腹が痛くなるというのです。
昨日の腹痛は、食べ過ぎ、風邪などからくる胃腸の疲れが原因。
前回来た時は、頓服的に漢方を飲めばよいと私も判断していました。
しかし、よくよく考えると別の原因が隠れているようなのでいろいろ質問。
「胸騒ぎや動悸することがありますか?」
「今日、まさしく胸騒ぎがしてスッキリしない!」というのです。
学生から社会人になって仕事にも少し慣れていろいろ任されて
自分で判断してやるようになった時期でもあり、責任も持たされるようになると、
知らず知らずのうちに精神的ストレスが原因で自律神経が乱れることがあります。
そのような状態のときは、頓服的に漢方を使うより、
精神的不安や恐怖から解放されるような漢方が必要になります。
そのままの状態を何も対策をしないでいると慢性の腹痛になります。
どうにもならなくなり、病院に行くようになるころには
潰瘍性大腸炎やクローン病などの難病と命名されることもしばしば見受けられます。
そうならないように今のうちに対策をすることが最も必要です。
しかし、人は、ひどくなり懲りないと気がつかない生き物。
そこでどうしたら気づいてもらえるかが日ごろのなやみでもあります。