発表剤(生薬の割合) 芍薬の役割は・・・

発表剤の代表漢方・・・

桂枝湯、葛根湯、麻黄湯に使われている生薬について。

汗が出やすい体質は、

桂枝湯→葛根湯→麻黄湯の順で麻黄湯は一番汗が出にくい体質に使います。

では、どんな生薬がどんな割合で配合されているか?(JPS製薬の場合、単位はg)

桂枝湯3包(6g)中

桂枝3.2、芍薬3.2、大棗3.2、甘草1.6、生姜0.8

葛根湯3包(6g)中

桂枝2.4、芍薬2.4、大棗3.2、甘草1.6、生姜0.8  葛根6.4 麻黄3.2

麻黄湯3包(6g)中

麻黄4.0、桂枝3.2 杏仁4.0 甘草1.2

ここで見比べてもらいたいのが「芍薬」。

桂枝湯と葛根湯は、芍薬が入っていますが、

桂枝湯の芍薬と葛根湯の芍薬の割合が異なります。

そして、麻黄湯には芍薬は入っていません。

ポイントは、芍薬には汗を止める作用にあります。

桂枝湯の人は、汗が出やすいタイプ、葛根湯の人は、汗が少し出るタイプ、

そして、麻黄湯の人は、まったく汗が出ないタイプです。

よって桂枝湯の芍薬の割合は、葛根湯の芍薬の割合よりも多く、

麻黄湯には、汗をかかせたいので芍薬が入っていないというわけです。

こう見ると、先人がいかにいろいろと検証して、

どの生薬を入れるか、また割合は、どうするのか?

を決めたことに尊敬します。

そして、これらの漢方が現代の私たちの感染症に劇的に効くのが素晴らしい。

先人が苦労して作ってくれた漢方を私たちがいかに上手に使えるかです。

漢方を作ってくれた先人の皆様に感謝!