葛根という生薬があります。
葛根といわれてすぐ思いつくのが、誰しも知っている「葛根湯」。
葛根湯は、実証の人に使います。
では、葛根が入った漢方は、実証タイプだけなのか?
その前に葛根湯を実証タイプに使う理由は、麻黄が入っているから。
葛根湯、麻黄湯、大青竜湯などの漢方は、麻黄が入っているので
実証の人に良く使い効果があります。
例えば、比較的虚弱体質の人に使う桂枝加葛根湯という漢方があります。
漢方の名前だけを見ると桂枝湯と葛根湯を合わせたもの?
と勘違いしてしまいますが、生薬は、桂枝、芍薬、生姜、大棗、甘草に葛根です。
つまり、桂枝加葛根湯は、桂枝湯に葛根を加えた漢方なのです。
麻黄は、入っていないので汗がかきやすい体質で
頭痛、肩こりなどの症状に使います。
葛根は、汗を出させる自律神経に作用しなく、僧帽筋の緊張をほぐします。
このことから葛根は、末梢神経に効くというわけです。
結論、葛根は、実証、虚証どちらにも使える生薬なのです。