漢方の本  教科書通りに・・・

最近、漢方に興味を持つ人が増え、自分で漢方の本を買い、

一生懸命勉強している人を見かけます。

私としては、ありがたいやらありがたくないやら。

なぜなら、本に書いてあること、インターネットに出ていることを

全て正しいと思い込んでいる人は、やっかいなのです。

「なんで私がこの漢方なんですか?」

「本では、この漢方ではない!」なんて言われると、困ってしまいます。

そういう人には、自分で漢方を選んでください!と言うようにしています。

そもそも、わからないから漢方相談に来ているのでは?と。

先日もよく勉強している人が、ある漢方だと思うというので、

では、試飲をといって飲んでもらうと・・・

「お湯に溶かして飲むの?」・・・「はい!」

「こんなまずいのオブラートで飲むは!」と一言。

「あれっ? 漢方はお湯に溶かして飲むものですよ!」

「本やインターネットにはかいていませんでしたか?」というと、

「そんなことはかいていない!」

「この漢方が合う人は、みな美味しいといってますよ!」

こんなやり取りをしても気がつかない人は、残念な人。

自分に出会った情報は、すべてではないということです。

私もたくさんの漢方の本を読んで勉強していますが、

なかなか教科書通りにはいかないのが現状です。

やはり、飲ませた人数がどれだけいるか、経験による学びも大切です。

肝機能検査  数値は異常なしなのに・・・

肝機能の数値は、異常なしなのに?

肝機能検査のなかでAST、ALTはもともと細胞内にある酵素。

細胞が壊れたときに血液中に漏れ出します。

この酵素は、肝臓内に多くあるため、肝臓障害を示すことが多いのです。

しかし、この数値が高くても肝機能までも低下しているとは限りません。

本当に肝機能を示しているのは、アルブミンやコリンエステラーゼという数値。

また、コレステロール値が低すぎる場合も肝機能が低下していることがあります。

γGTPは解毒にかかわる酵素。

この数値が高いとお酒の飲み過ぎといわれますが、飲んでない人でも高くなります。

その原因として薬の長期服用、胆道のつまりある場合でもγGTPは、高くなります。

一方数値にはあらわれない肝臓の弱りのほうが多い気がします。

たとえば、めまいは貧血の数値だけでなく肝臓の弱りでもなります。

鉄剤を飲んでも改善しないばあいは、肝臓の弱りを疑ってみて下さい!

 

鼻づまり 苦くてまずいけど・・・

20代女性の鼻づまりの漢方相談。

以前、半夏厚朴湯と桂枝茯苓丸で生理痛や諸々の症状が

改善したのでしばらく漢方はお休みしていたという。

今回、これらの漢方を飲んでも効かないというので久しぶりに来店。

越婢加朮湯で鼻づまりが少しいいという。

せっかく来店してくれたので副鼻腔炎にもよく使う漢方を一服。73

すると「うえっ!まずくて飲みたくない!」と一言。

しかし、半分も飲まないうちに「あっ!鼻が通った!」

それでは我慢して全部飲んでもらうと、めでたく開通!

風邪のときに桂枝加黄耆湯で鼻水が改善したことがあったので、

本体は、桂枝加黄耆湯と桂枝茯苓丸を飲んでもらうことに。

一番飲みたいのは桂枝茯苓丸らしく、お口直しに飲みたいというので

一服、お詫びに飲んでもうらと、「やっぱこれが一番飲みたい!」とのこと。

これを機会に桂枝茯苓丸だけでも飲んでくれるといいのですが・・・?

アルブミン 肝臓が疲れると・・・

カラダの栄養状態や生命力、治癒力を示す検査値が「アルブミン」です。

基準値は4.0~5.0g/dl、できれば4.3g/diは必要です。

アルブミンが低くなると、身長が縮んだり、むくんだり、

病気になりやすく、傷が治りにくかったりします。

また、アルブミンは、肝臓で合成されるので、肝臓を元氣にすることで

アルブミンを増やすことが出来るのです。

甘いもの、脂っこいもの食べ過ぎ、お酒の飲み過ぎ、

ストレスなどで肝臓が疲弊します。

以外と知られていないのが、新薬の飲み過ぎも肝臓に負担がかかりますので

注意が必要です。

肝臓と男性 やや男性の方が・・・

感染症以外の肝臓病において、男女比は53:47とやや男性のが多いです。

男性の場合は、約75%がアルコール性肝炎だそうです。

肝臓は、栄養を合成・輸送する働きと解毒の働きがあります。

食品添加物や保存料などの食べ物やアルコールは、肝臓さんを疲弊させます。

そうなると栄養を造ったり、運ぶことができず、

疲れやすい、栄養障害、むくみなどの症状が出ます。

毎日アルコールを飲んでいる人は、週に2日休肝日を取ることを心がけてください。

最近は、男性だけでなく女性も晩酌する人が増えています。

女性も気をつけてください!

春はMg  芽のものを・・・

春は肝臓によい食べ物を取りたいもの。

では、肝臓によいミネラルは?

マグネシウムです。

ではマグネシウムは、どこにある?

芽です。

新芽がでて木々の緑も鮮やかです。

その鮮やかな緑にマグネシウムが豊富にあります。

また、マグネシウムは、成長ミネラルでもあります。

タラの芽、ウド、木の芽、タケノコなどを食べるようにしましょう!

私は、若いころは、芽のものは苦手でしたが、

最近は、カラダが欲するようになってきました。

肝臓が酒の飲み過ぎで疲れているようです。・・・反省。

春は“肝” 肝臓は元氣? 

私たちのカラダと心は、季節と密接に関係しています。

春は、肝臓の影響を受けます。

肝臓は、新緑のようにのびのびしている状態を好みます。

冬の寒さや食べ過ぎ、ストレスなどで肝臓さんが疲れ切っていると、

だるさ、疲労感、イライラ、憂鬱などの不調として現れます。

肝臓→胆嚢→目→筋というように関係しています。

肝臓が元気でないと胆嚢の働きが悪くなり、胃もたれ、食欲不振などが現れ、

目がしょぼしょぼしたり、目の奥が痛くなったり、

筋肉が引きつり、目のふちがピクピク痙攣するのもこの時期です。

では、肝臓に必要なものは?

肝臓に必要なのは、たんぱく質です。

植物性のタンパク質は取れていても動物性のタンパク質が

取れていない人も多くいます。

7回に一回の割合を目安に肉、魚を食べてみて下さい。

食べられない人は、天然のアミノ酸製剤などもお勧めです。

心の元氣2 心もスランプに?

春に急増する症状は?

花粉症はもちろん。

・ヤル気がでない。

・寝られない。

・食欲がない。

・疲れがとれない。

・胸騒ぎ、動悸がする。

・学校、職場に行きたくない。

・元氣な人をみるとつらいなどなど・・・

これらの症状ありませんか?

これは「心のスランプ」です。

季節の変わり目は、心が非常に大きなストレスを受けます。

少しでもこのような症状があらわれたら、

まずは、漢方相談に来てください。

心の元氣 花をみて・・・

当店の雪柳が咲きおわり、今度は花水木が咲きました。

心の元氣度をはかるのにわかりやすい方法があります。

花を見て「きれい、たのしい、いいな~」と感じますか?

感じる人の心は元氣です。

「さびしい、いや、きらい」なんて思う人は、

少し心のエネルギー不足です。

新しい環境になじめずにいらぬ心配ごとを自分で作ってませんか?

心配しすぎると血液はドロドロになり、心のエネルギーが

少なくなって学校に行きたくない、職場に行きたくない、

不安で眠れない、などのうつ症状が始まってしまいます。

ちょっとうつかもと感じたらその悩みを話に来てください。

漢方を飲みながら話をすると不思議なくらいみなさん元氣になります。

心のエネルギー不足を感じたならまずはご相談を・・・

お待ちしております。

花水木

情緒不安 なんでも更年期障害?

この時期多い症状が“情緒不安、胸騒ぎ、動悸”です。

40歳超えた女性の場合、病院では、病名は?

ほとんど「更年期障害」と診断されます。

実際に漢方相談に来られる人で30代も多くいます。

そのような場合は、精神不安症と診断される場合がほとんど。

もちろん更年期からくるものもありますが、

それだけではなく、この時期は、環境の変化がある時期。

子供さんの担任が変わったり、クラスが変わったり、

部署や上司が変わったりと4月は変化の月でもあります。

その環境変化に適応することができないときに、

“情緒不安、胸騒ぎ、動悸、パニック、過呼吸”などの

症状が起きやすくなります。

ここでもベースとなる漢方は、半夏厚朴湯と桂枝茯苓丸が

もっともよく使います。

またそのような症状になってしまったら、苓桂甘棗湯で落ち着きます。

なんでも更年期障害と思い込むのはやめましょう!

症状だけを見てほかは考えないことが大切です。