瘀血3 目に見える症状は・・・

血管系では、・・・

・唇が暗紫色

・舌裏の静脈が暗紫色と怒張、

・お腹や足の静脈が浮き出る。

・舌の色が暗赤色、

・または紫色のシミがあるなど。

皮膚は・・・

・顔色がどす黒い

・歯茎が暗赤色

・皮膚の硬化とざらつき

・打撲のようなうっ血がある

・アザができやすい

・目のくま、シミ、そばかす

・手のひらの紅斑

その他の症状・・・

・首肩こり

・手足の冷え

・頭痛

・物忘れなどがあります。

瘀血(おけつ)2 どんな痛み・・・

瘀血なるとどんな症状になるのか?

血の道症と呼ばれる月経不順や冷えのぼせ、コリや痛みなど。

高血圧、低血圧、貧血、脳血管障害、虚血性心疾患、痔なども瘀血が原因。

では、瘀血による痛みは?

・針やナイフで刺されているような痛み。

・痛みの場所が決まっている。固定痛。

・夜間に痛みが増す。

・長期間の痛み。

・関節痛(指のこわばり)

・手足のしびれ

・胸のしめつけ感

・生理痛

・リウマチ

このような痛みは、瘀血が原因のひとつです。

 

瘀血(おけつ)1 細菌にとっては・・・

瘀血とは、何?

血液が何らかの狂いでうっ血、血行障害、停滞すると血液の質が変わることで

様々な症状や疾病がおこる状態を「瘀血」といいます。

簡単にいうと、瘀血の瘀とは、停滞という意味で血が停滞した状態です。

瘀血になった血液は正常な血液に比べて粘度が強くなっているため

流れが悪くなります。

瘀血になると白血球が減少します。

白血球が減少すると、細菌を殺すことが出来きず、

血液自体が細菌の発育にとって都合の良い棲家にもなります。

血液は、タンパクなので細菌にとってとてもよい栄養源となるからです。

瘀血は、現代の様々な症状や疾病の原因になっています。

柴胡4 胃の不調にも・・・

では、柴胡は、胃薬的に使うことが出来るのか?

胃薬的に使えるのは、肝臓、胆嚢、心臓、脾胃系の衰弱がなく、

過労やストレスでバランスをくずしているときで、

その結果として胃の不調を訴える時に使うのです。

肝胆や脾胃(消化器系)の衰弱があるときには、使えません。

肝胆系の衰弱があり、胃腸が衰弱しているとき、

柴胡とともに脾胃の立て直しをしてくれる漢方があります。

良く使われ有名なのが、補中益気湯。

まとめると、肝臓、胆嚢、心臓、脾胃が

働き過ぎて疲れているときに、熱が生じると胸脇苦満や往来寒熱になります。

その結果として胃腸の不調があらわれているときには使えます。

柴胡3 胸脇苦満を・・・

柴胡の適用は、胸脇苦満を楽にします。

しかし、ほとんどの人が胸脇苦満を自覚して訴える人は、まれなので

他の症状で判断するようにしています。

例えば胸部のつかえ、胸苦しさなどの症状や

胃の不調(胃もたれ、胃酸過多など)や、

腸の不調(下痢、便秘など)などを見ていきます。

柴胡はこのような症状によく使いますが、

注意点は、あくまでも肝臓や胆嚢の衰弱からくるものではなく、

単にバランスをくずしているときに使います。

また、柴胡の適用に往来寒熱に使うとありますが、

往来寒熱がすべて柴胡の適用とは限りません。

往来寒熱の人に胸脇苦満が多かったためにそのようにいわれたのでしょう。

胸脇部に苦情がなく、みぞおちのみに苦情がある場合は、

以前にも書きましたが、黄連や茯苓剤などを使います。

柴胡2 肝胆系の発熱にも・・・

柴胡は、経絡のどこに主に効くのか?

足の少陽胆経に効きます。

言い換えると、胆嚢、胆管系の異常によって生じる苦情によく使います。

例えば、発熱、頭痛(主に側頭部)、筋肉痛、神経の痛みなど。

胆嚢系の異常による発汗、嘔吐などに使うのです。

胆嚢のおおもとは、肝臓なので肝、胆、心臓、および心臓や副腎の働きが

正常になるように働くのです。

このとき、臓器が衰弱しているときではなく、

働きが悪くバランスを崩しているときに柴胡は、機能回復に役立つのてす。

柴胡1 急性の発熱に・・・

柴胡剤と呼ばれている漢方の中の生薬、柴胡について。

柴胡の効能

急性の発熱に対してよく使います。

柴胡は、少陽熱(往来寒熱といって熱くなったり寒気がしたり)に

使うのが本来の目的です。

しかし、それ以外の熱、つまり炎症の熱にもよく効きます。

本来は、アレルギー反応やストレスによる熱に使います。

教科書的には、ウイルス、バクテリアの発熱には弱いと書いていますが、

桂枝湯系や麻黄系の漢方と組み合わせることで、よく熱を下げます。

少陽熱で一番使う柴胡剤の小柴胡湯を中心に、

大柴胡湯、柴胡桂枝湯などを良く使います。

利水剤の生薬 沢瀉、朮、茯苓など・・・

利水作用のある生薬は・・・

沢瀉、朮、茯苓、猪苓、防已、黄耆、薏煎仁などがあります。

沢瀉・・・なまけた腎臓に対して刺激を与えます。

猪苓・・・なまけた腎臓に少し刺激を与え、利水の働きを盛んにします。

朮・・・・精油成分が各細胞に血液を通じていくことで細胞自体を刺激します。

茯苓・・・副腎に働いて副腎ホルモンの分泌を整えて利水します。

これらの生薬を使って利水する漢方に、

五苓散、苓桂朮甘湯、猪苓湯、防已黄耆湯などを良く使います。

中でも今年の酷暑は、五苓散の人がほとんどでした。

少し涼しくなってきたこの時期でもまだまだ余分な水分が原因で

様々な不調を起こしますので油断なく。

利尿剤と利水剤 利水剤は・・・

病院で血圧が高かったり、むくみがでたりしたときにでるのは利尿剤。

漢方では、利尿剤とはいわず“利水剤”というものがあります。

同じじゃないの?・・・全然違います。

どのように違うのか?

利尿剤とは、体内にある水分を体の外に無理やり出してしまいます。

一方利水剤は、私たちが生きていくうえでの新陳代謝をしたときに

当然必要なだけの水分を出します。

しかし、何らかの異常で水分が外に出ていかないとき、

水分代謝を正常にしてくれる働きがあります。

小便を無理やり出してしまい、体内に不必要な水分だけでなく、

必要な水分までも出してしまうのが、利尿剤で、

体内に不必要な分だけ水分を小便で出して、必要な分は出さないのが利水剤です。

今年の夏は、病院から利尿剤がでている人のなかで

必要な水分までもが出てしまい不調を訴える人が多かったです。

利尿剤を飲んでいる人は、気をつけてください。

葛根 虚証、実証?・・・

葛根という生薬があります。

葛根といわれてすぐ思いつくのが、誰しも知っている「葛根湯」。

葛根湯は、実証の人に使います。

では、葛根が入った漢方は、実証タイプだけなのか?

その前に葛根湯を実証タイプに使う理由は、麻黄が入っているから。

葛根湯、麻黄湯、大青竜湯などの漢方は、麻黄が入っているので

実証の人に良く使い効果があります。

例えば、比較的虚弱体質の人に使う桂枝加葛根湯という漢方があります。

漢方の名前だけを見ると桂枝湯と葛根湯を合わせたもの?

と勘違いしてしまいますが、生薬は、桂枝、芍薬、生姜、大棗、甘草に葛根です。

つまり、桂枝加葛根湯は、桂枝湯に葛根を加えた漢方なのです。

麻黄は、入っていないので汗がかきやすい体質で

頭痛、肩こりなどの症状に使います。

葛根は、汗を出させる自律神経に作用しなく、僧帽筋の緊張をほぐします。

このことから葛根は、末梢神経に効くというわけです。

結論、葛根は、実証、虚証どちらにも使える生薬なのです。