花粉症 目のまわりが・・・

30代後半女性の花粉症の漢方相談。

来店するなり、花粉症とわかる。

「花粉症の漢方相談ですね?」・・・「えっ?そうですが・・・」

「目のまわりがかゆいのでは?」・・「なんでわかるんですか?」

「顔をみれば目のまわりが炎症しているのがわかりますよ!」

「今、かゆいですか?」

・・・「はい、かゆいです。」

1年中抗ヒスタミン薬を飲んでいるという。

他の症状は、

鼻水がポターンとたれる。

まず、半夏厚朴湯を飲んでもらい、反応を確認し、

すぐにとどめの漢方を飲んでもらうと、「甘くて美味しい!」

10分後目の周りの赤みが消えたのを確認して、

「かゆみは、どうですか?」

・・・「あれっ?もうかゆくない!」

はい、解決!

こんな簡単な花粉症ばかりだといいのですが・・・

 

花粉症 目頭のかゆみと・・・

60代女性の花粉症の漢方相談(紹介者あり)

症状は、鼻水と目頭のかゆみ。

鼻水に関しては、小青竜湯を飲んでいるとのこと。

「今、取りたい症状は何ですか?」

・・・「目頭のかゆみです。ひどいと目玉を取り出したいくらいになります。」

とりあえず漢方を一服。

「えっ!漢方ってこんなに飲みやすいの?」

10分後、「目頭のかゆみは?」

・・・「うそっ、こんなにすぐ効くの?」

「嘘でもいいんじゃない、かゆみ取れたんだから・・・」

すると、今度は、鼻水が!

「小青竜湯はもしかして、錠剤ですか?」

・・・「はい。」

「では、当店の小青竜湯を飲んでみてください!」と言ってもう一服。

10分もしないうちに鼻のヅルヅル音が消えたので

「鼻はどう!」・・・「こんなに飲んですぐ効くの?」

(それまた聞く?効いたから鼻水止まったのでは・・・53?)

と心の中でつぶやくのでした!

発熱 悪寒(さむけ)があれば・・・

発熱時、体温が急激に上がる時は、悪寒を感じます。

たとえ熱があっても漢方では“寒”ととらえ、

カラダを温める治療をします。

寒の状態では、水枕や熱さましのシートで冷やすことを患者は嫌います。

カラダを温める漢方を飲んで、湯たんぽなどで足元を温めます。

しかし、西洋医学では、熱が上がった時には解熱剤で冷やそうとします。

では、漢方では、消炎鎮痛はしないのか?

答えは、します。

悪寒がなくなり、カラダが熱く感じられ、布団を足で蹴飛ばしたり、

衣服を脱ぎたがるときは、“熱”ととらえ、清熱剤を使います。

この時期には、冷やすと気持ちよくなる(陽明病)。

この時期は、石膏や知母の入った漢方を使います。

熱があっても寒の時は、解熱剤を使わないほうが

病気の治りがよくなることをお忘れなく。

打ち身 膝を転んで・・・

40代後半女性の打ち身の漢方相談。

2日前に転んで右膝を強打。

見せてもらうと、すごい青アザ。

「今日便がでました?」

・・・「そういえばこの2日間出てない。」

強打したときに飲む漢方を飲んでもらうと、

味が全くしないというので1日だけ3包飲んでもらい、

翌日から桂枝茯苓丸を1日に4包2日分。

3日後来店、アザもすっかり消え痛みもなくなったとのこと。

(いつもは少しぶつけただけでもアザがてきてなかなか消えないとのこと)

すると、「肩こりに効く漢方が欲しい」という。

「今も肩こりありますか?」

・・・「今はないです」

「桂枝茯苓丸は肩こりによく使うんですよ!」

・・・「それで肩こりないのかしら?」

打ち身と肩こり同じ漢方とは思わなかったらしい。

1日1包飲んでもらうことに。

次は、何かな?・・・ほかにもありそうな人でした。

風邪の頭痛? 生理と風邪が・・・

40代女性の風邪の頭痛、電話での漢方相談。

2日前から寒気がして風邪の漢方をいろいろ飲んだものの、

起きることができなくなってしまったとのこと。

漢方飲みだして5年、今回ばかりは、自分でも

漢方を飲み散らかしてしまったと自覚あり。

起きることができないというので真武湯を飲んでもらうと、

起きることができ来店。

「左の顔面と首が痛くて何を飲んでも治らない」

顔色も悪く血の気がないようなので

「もしかして生理では?」

・・・「もうそろそろ終わるころなの。」

そこである漢方を飲んでもらい、10分後、

顔色も少し赤身がでてくる。

「あっ!頭痛いのと首の痛いのが取れてきた!」

・・・「飲み散らかす前に来てね!」

発表剤(生薬の割合) 芍薬の役割は・・・

発表剤の代表漢方・・・

桂枝湯、葛根湯、麻黄湯に使われている生薬について。

汗が出やすい体質は、

桂枝湯→葛根湯→麻黄湯の順で麻黄湯は一番汗が出にくい体質に使います。

では、どんな生薬がどんな割合で配合されているか?(JPS製薬の場合、単位はg)

桂枝湯3包(6g)中

桂枝3.2、芍薬3.2、大棗3.2、甘草1.6、生姜0.8

葛根湯3包(6g)中

桂枝2.4、芍薬2.4、大棗3.2、甘草1.6、生姜0.8  葛根6.4 麻黄3.2

麻黄湯3包(6g)中

麻黄4.0、桂枝3.2 杏仁4.0 甘草1.2

ここで見比べてもらいたいのが「芍薬」。

桂枝湯と葛根湯は、芍薬が入っていますが、

桂枝湯の芍薬と葛根湯の芍薬の割合が異なります。

そして、麻黄湯には芍薬は入っていません。

ポイントは、芍薬には汗を止める作用にあります。

桂枝湯の人は、汗が出やすいタイプ、葛根湯の人は、汗が少し出るタイプ、

そして、麻黄湯の人は、まったく汗が出ないタイプです。

よって桂枝湯の芍薬の割合は、葛根湯の芍薬の割合よりも多く、

麻黄湯には、汗をかかせたいので芍薬が入っていないというわけです。

こう見ると、先人がいかにいろいろと検証して、

どの生薬を入れるか、また割合は、どうするのか?

を決めたことに尊敬します。

そして、これらの漢方が現代の私たちの感染症に劇的に効くのが素晴らしい。

先人が苦労して作ってくれた漢方を私たちがいかに上手に使えるかです。

漢方を作ってくれた先人の皆様に感謝!

発汗療法のできない人 麻黄が入っている・・・

発汗療法は、感染症に有効ですが、麻黄という生薬が入っている漢方を

使うことができない人がいます。

どんな人?

体力の弱った高齢者、低血圧症、心臓疾患の人、

いろいろなお薬を飲んでいる人などは、使うことができません。

麻黄剤を飲んでカラダを温めるようなことをすると、

苦しくなり耐え難くなるからです。

体力がない人は、感染症の時、病邪と戦う力がなく、

発熱もしなく、太陽病からいきなり少陽病に落ちてしまいます。

そんなときは、少陽病に使う漢方で闘病力をつけて対処します。

よく使う漢方は、真武湯です。

横になっていたい起きられないとき使います

発汗療法 発汗するまで・・・

風邪、インフルエンザのみならず感染症の初期の一発療法があります。

それは、発汗療法です。

代表処方は、桂枝湯、葛根湯、麻黄湯です。

それぞれタイプ別に使い分けるのですが、目的は一つ。

発汗させることです。

漢方を選んだらしていただきたいことがあります。

・重湯をすする。

・服を着る

・湯たんぽを入れる。

・発汗するまでその漢方を飲む。

・一服で発汗したらやめる。

ここで注意点・・・

汗の出方は、じっとりと全身に出る程度で、

汗は、ダラダラでるのは漢方が間違っていると考えてください。

感染症は、何と言っても初めの一服をどの漢方を選ぶかで予後が変わってきます。

そこを間違うと長引いたり、咳が治まらなかったりします。

できれば、一日、遅くても3日までに治すことです。

漢方があっていれば大抵1日でよくなります。

漢方が少しわかってくると飲み散らかすことがありますので

私に確認するようにしてください。

耳鳴り 左耳がゴォーと・・・

40代半ば女性の耳鳴りの漢方相談。

漢方歴7年なのでほとんどの症状は、自分で治せるようになった人。

しかし、耳鳴りは、初めてなので心配と電話。

音は、「ゴォーという低い音がする」

そこで質問、「果物がアイスを食べなかった?」

「このところ温かい日が続き、食べた!」(でも冬なんだけど食べるんだ)

そこで小青竜湯を飲んでからある漢方を飲んでもらうことに。

すると、翌日電話があり、1回飲んだだけで消えたとのこと。

芽吹きの季節、チョコ、くだものやアイスを食べて内臓が冷えて、余分な水が

処理できなくなり、様々な症状が芽吹いてきます。

くれぐれ内臓を冷やすこととカロリーオーバーに気をつけてください!

耳鳴りは、初期のうちなら比較的早く改善します。

長引かせると固定化されやすいので治りが悪くなります。

お早めにご相談を!

ワンちゃんの腫瘍  左足首に・・・

ワンちゃん(シルバーダップル)の左足首に腫瘍を正月に発見。

病院では良性ではあるが、大きくなるかも?と言われたらしい。

そこで漢方を飲ませてみることに。

ワンちゃんの場合、何を聞いても「ワン(1)」!(JPSで1は安中散)

普段は、飼い主にそっくりで半夏厚朴湯が大好き!

そこで質問、「ワンちゃん目やには出ていない?」

・・・「出ている!」

ある漢方を飲ませてみることに。

すると、ペロペロよく舐めるという。

体重は、3.5Kgが標準のところそのワンちゃんは、5Kg。

3日で1袋を飲ませることに。

飲むこと10日。(それ以来口にしない)

10日で少し腫瘍が柔らかくなったという。

その後は飲める漢方をくれているらしい。

そして、1か月半でわからないくらい平らになったという。

動物は、その漢方が必要なくなると、見向きもしない。

私たちも同じでまずくなり、飲みたくなくなったらその漢方は必要ないということ。

自分の味覚や感覚を信じたいものです。