漢方の香りには秘密がある

漢方薬には独特の香りがありますが、その香りにも秘密があります。

漢方薬の香りのもと

独特の香りのもとは、生薬に含まれている芳香成分です。この香りこそ、漢方薬が効果を発揮するための大切な要素となります。香りの高い漢方薬ほど良質のものであるとされ、煮出すときに出てくる香りも、薬の1つとして考えられています。

消化を良くして食欲を増す漢方薬や、ストレスに対処する漢方薬は、特有の香りを持っているものが多いです。特に、食欲不振に用いられる生薬の多くは、香りを発散させる性質があり、フワッとした香りが広がるのが特徴です。

香りの高い漢方薬

慢性胃炎の改善に使われる安中散(あんちゅうさん)は、スーッとする独特の香りを持っています。
主な香りの成分は、桂皮(けいひ)や茴香(ういきょう)などの生薬です。この香りには、かぐだけで食欲が増す、芳香開胃作用があると考えられています。

同じく慢性胃炎の改善に使われている厚朴(こうぼく)、香附子(こうぶし)、陳皮(ちんぴ)には芳香性があります。腹痛に効く漢方薬に配合される山椒(さんしょう)には清々しい香りがあり、古くから薬味としても親しまれてきました。心配性からくる氣のつまりに良いとされる半夏厚朴湯(はんげこうぼとう)には蘇葉(そよう=しそ)が配合されており、その香をかぐだけでも、氣のつまりがとれ、気持ちが落ち着くといわれています。

独特の香りは、漢方薬には欠かせない大切なものです。もし、これから漢方薬を使用する機会がありましたら、この香りにも、ぜひ注目してみてはいかがでしょうか。

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