三陽病  慢性化すると・・・

太陽、陽明、少陽と説明しましたが、病気が慢性化すると、

はっきり分けられなくなってきます。

それぞれが混ざり合った症状も多々見受けられます。

  • 太陽、陽明、少陽の3つが混ざった時・・・少陽病。
  • 太陽、陽明の2つが混ざっているとき・・・太陽病。
  • 陽明、少陽の2つが混ざっているとき・・・少陽病。
  • 太陽、少陽が重なり合っているとき・・・・少陽病。

よくわからないときは?

少陽病として扱ったほうが無難です。

ただし、陽病であることが前提にはなります。

少陽病 胸部に・・・

少陽病は、どこに闘病反応があるのか?

主として「胸部」。

漢方での胸部とは?

肋骨で囲まれている臓器のことです。

呼吸器、肺、気管支、心臓、肝臓、胃のことを指しています。

えっ?胃と肝臓は、肋骨よりも下にない?

なんて思うでしょうが、肋骨が少しかかるので胸部に含まれます。

ここでも主としてといっているのは、胸部で闘病反応が原因で

その余波が体表部、腹部にも及ぶことが多々あるからです。

今年の夏は、梅雨明けが早く、猛暑が続いていますが、

それに伴い不眠という症状を訴える人が増えています。

不眠症のほとんどが少陽病としてとらえます。

参考までに眠くてしょうがない、だるくてしょうがないなどの症状は

この後で説明する太陰病としてとらえます。

陽明病 腹部に・・・

陽明病の闘病反応は、どこか?

主として腹部(腸、子宮、腎臓系統)です。

太陽病は、体表だけの症状でしたが、陽明病は、腹部だけの場合も

ありますが、その余波が体表に出る場合もあります。

胸部には苦情を及ぼさないのが特徴になります。

つまり、闘病反応が、陽性、熱性で主として腹部、その余波が体表部にも

及ぶことがあると覚えてみて下さい。

では、見分け方は?

便秘が原因の「のぼせ」が強くなります。

しかも比較的体力がある人というのが条件になります。

さらに充血しやすい人ともいえます。

「のぼせ」は、問診してみても自覚ある人は少なく、

のぼせに付随する症状、便秘からくる肩こり、首こり、

背中の張り、腰痛などの症状を見逃さないようにします。

体質が比較的弱い人でも貧血が強くでることもあるので注意が必要です。

太陽病 体表部に・・・

傷寒論では、病態を六つにわけます。

まず太陽病。

熱でいうと不必要熱。

病気とどこで戦っているのか?

体表部。

つまり、毛・皮膚・筋肉・骨など。

ここでは、内臓を含まない体表だけということ。

では、どの体表部に出るのか?

それは、その人の弱いところにでます。

私の場合は、風邪を引いても頭痛にはなったことがなく、

まず喉に症状がでます。

太陽病にならない人はどういう人か?

内臓・・・肝臓・心臓・胃・腸・肺・腎・膀胱などが弱い人は、

太陽病を引き起こさないというより引き起こしにくいものです。

太陽病状態で使う漢方に桂枝湯、葛根湯、麻黄湯などがあります。

三陽病と三陰病  一日の太陽の動きと・・・

陽病と陰病を説明しましたが、陽病、陰病にも3つの型に

わけて考えてその人の症状がどの状態にあるのかをみます。

陽病では、熱の出始め、熱のピーク、熱が下がってきた時期にわけ、

陰病では、寒が少しでて、どんどん寒が増え、

ほとんど冷え切った状態などにわけます。

順番でいうと太陽病→陽明病→少陽病→太陰病→少陰病→厥陰病にわけます。

これは一日の太陽の動きに似ています。

しかし、すべてこの順番に病状があらわるということではなく、いきなり少陰病に

落ちてしまうということも多々ありますので注意が必要です。

三陰三陽

陽病と陰病7 小便の・・・

小便がうすい色の小便がたくさん出る場合は、陰病。

ただし、神経の異常亢進からくる頻尿は、別と考えます。

一方、陽病の小便は、どうなのか?

陽病の場合は、神経性の尿意を催すことが多くなります。

神経が緊張して小便が近いのは、神経性小便頻数(ひんさく)。

腎臓や膀胱の機能低下の状態なのか、神経の異常亢進からくるのかを

見極める必要があります。

問診でも難しいのが、小便が出ていても量まではわかりません。

そこで参考になる問診は、不眠があるか、神経が興奮しやすいかです。

普段は、陽病の状態でも疲労度によって陰病の状態に陥ることが

多々ありますのでその辺の見分けも重要となります。

他には、膀胱炎、尿道炎などの炎症によって近くなる場合もあります。

 

陽病と陰病6 大便の・・・

機能亢進か機能低下なのか排泄物でわけることができます。

まずは大便。

大便が柔らかい時は、腸の蠕動運動が盛んになっています。

つまり、機能亢進状態。

陽病は、もともと腸の蠕動運動がいつも盛んになっているため、

下痢をしてもこたえることがありません。

一方陰病の状態というのは、腸の機能低下状態。

そんなときの下痢は、下痢の後の腹部の苦情が生じます。

下痢の後気持ち良いか、腹部になんらかの苦情があるか

で区別しても良いでしょう。

前者が陽病、後者が陰病の状態ということです。

陽病と陰病4 熱でみると・・・

陽病と陰病を熱でみてみると・・・

陽病の場合は、炎症も起こしやすく、その病気に対して

退治しようとしての熱、つまり不必要熱といえます。

その結果として体温が上昇します。

対して陰病は、臓器が働くための使えるエネルギーが足らないため、

機能低下を起こしている状態といいましたが、

そんな時に病気の原因が入ってくると、本能的に病気と闘おうとします。

しかし、エネルギー不足のため熱量が不足してきて低体温になりやすいのです。

体温を使って戦う結果、体温が下がるわけです。

では、体温を使わないとすると、どうなるのか?

臓器が働くための必要な熱を作らなければならず、

必要熱を作るためにカラダがボーと熱が出る場合があるのです。

陽病の熱は、不必要熱、陰病の熱は、必要熱といえます。

陽病と陰病3 自律神経では・・・

陽病と陰病は、自律神経でみてみるとどのような状態なのか?

陽病は、各臓器の新陳代謝が亢進すると自律神経も興奮します。

逆に陰病は、機能低下にともない自律神経も鈍化します。

つまり、交感神経が高ぶりすぎて起きている症状を陽病。

副交感神経が優位になりすぎて起きている症状を陰病。

炎症でいうと陽病のときのほうが強く現れ、陰病のときは、

炎症が起きていることが分かりにくいとも言えます。

陽病と陰病2 虚実とあわせると・・・

では、虚実と陰陽というものがどういうものか?

ここが漢方を理解するのに大切です。

わかっていそうでわからないところで私も悩みます。

私たちの体内の各所にエネルギーなるものが各細胞あるいは肝臓に貯えられます。

このエネルギーをたくさん貯えている人を実、エネルギーが少ない人を虚と

言う表現で分けています。

これは、太っている、やせているとは違います。

陽病というと実の人しかならないと思われがちですが、

虚の人も持っているエネルギーが余分に使われ過ぎて亢進します。

逆も真なりで、陰病も実の人もなりうるのです。

つまり、エネルギーの多少にかかわらず、新陳代謝機能が亢進すれば、

陽病、低下すれば陰病ということです。