桔梗2 解熱 

先日の桔梗の効能の1.肺や気管支の解熱について。

呼吸器疾患からくる熱を冷ます作用があります。

たとえば、蓄膿症や副鼻腔炎などの鼻の疾患に

肺に効く桔梗を使い炎症を取り除く作用があります。

荊芥連翹湯などに入っています。

気管支の炎症も熱を持っているため、気管支がムズムズするときや、

喉のイガイガするときに桔梗を使います。

桔梗は、甘草との組み合わせで喉の痛みなどに使いますが、

甘草のアレルギー抑制作用とともに桔梗の働きが増します。(桔梗湯)

風邪などの喉の痛みの強い時、とくにイガイガして唾を飲むのも痛い時に

石膏と組み合わせた桔梗石膏を良く使います。

桔梗1 解熱・排膿・去痰 

桔梗の効能

1.肺や気管支の解熱。

2.排膿作用。

3.去痰作用。

肺の熱とは、肺の一部と考える気管支の熱、

つまり気管支炎や肺に対して熱を起こしている肺炎のような熱も

取り除く力があります。

桔梗は、石膏と組んで強い熱や炎症をとり、膿や痰を排出します。(桔梗石膏8)

また、桔梗には、分泌物を薄めるだけでなく、

柔らかくする作用があります。

例えば気管支から出てくる分泌物が堅く粘っている痰が出る時に

桔梗は、痰を柔らかくして排泄する作用があるのです。

桔梗は、枳実や芍薬と組んで膿を排泄します。(排膿散)

明日は、1.2.3をもっと詳しく説明します。

瘀血に使う生薬4 紅花 

紅花(こうか)は、ベニバナともいいます。

効能

・血を散らしよい血を作ることで痛みをとります。

・欝血による腫れや痛みをとります。

・血のめぐり、ホルモンバランスを整える。

血行不良に使う生薬に・・・

牡丹皮、桃仁、当帰、紅花がありますが、

牡丹皮と桃仁は、陽性の血行障害に使い、

当帰と紅花は陰性の血行障害に使います。

血の道による腹部の痛みを取る力もあります。

紅花と当帰の使い方は、似ています。

では、違いは何か?

当帰は、貧血しているときの欝血、血証の状態が

比較的緩慢な症状に使い、紅花は血症の状態が激しい時に使い、

鎮静作用も働きもあります。

 

瘀血に使う生薬3 当帰 

当帰の主作用・・・血行促進、月経調整、子宮筋痙攣や収縮の緩和

局所だけでなく、神経系、自律神経系や内分泌系にも作用します。

お腹を温め、四肢末梢に作用して動脈の血行を良くして痛みを取ります。

また、閉塞性血栓血管炎、糖尿病性壊疽の疼痛にも使います(当帰四逆湯)。

当帰の油分は、腸内に水分を集めて大便を軟らかくします(潤腸湯)。

ほかには膿を排泄や、潰瘍の治癒を促進します(千金内托散)。

当帰は、牡丹皮が体力がある人に使う生薬に対して

体力がない人に使うことが出来ます。

体力があるかないかの見極めが重要になります。

ポイントは、貧血があるかどうか、

検査数値にあらわれない貧血もあります。

めまい、立ちくらみ、急な汗、動悸、胸騒ぎ、急な不安感、

ホットフラッシュなどがあるかどうか。

つまり、貧血していて欝血があるときに使います。

わかりやすいのが、生理前後の不調です。

当帰は、血行不良だけでなく造血作用もあります。

 

瘀血に使う生薬2 牡丹皮 

牡丹皮の主作用は・・・活血、駆瘀血、抗炎症解熱(血熱を冷ます)

牡丹皮は、体質の強い人に使うとされています。

では、どのような人に牡丹皮は使うのか?

ポイントは、肝臓に入る門脈の欝血を取ります。

つまり、肝臓、門脈、門脈の末端は、肛門の欝血を取ります。

肛門の欝血ということは、牡丹皮は、痔にもよく効きます。

局所の炎症では、充血、腫れがあるときに、

冷やして腫れを取り痛みを取ります。

また、皮膚などの化膿性の炎症にも使います。

閉経や打撲・捻挫・むち打ちなどによる内出血、

吐血、眼底出血、鼻血などには、動脈を収縮とて充血を抑えて止血

と同時に静脈の欝血も取ります。

血液系の症状にはよく使う生薬です。

牡丹皮と乾地黄(血熱を冷ます清熱涼血薬)は・・・陰虚の熱に使います。

手足のほてり、午後に高くなる発熱、カラダの内部、

骨から蒸し立てられるように熱くなり、汗が出ないときに使います。

 

誕生日 親子3代無事に・・・

今日は、母81歳、私57歳、次男26歳の誕生日。

今年も親子3代無事に誕生日を迎えることができ嬉しく思います。

昨晩は、なぜかしら朝の4時ぐらいまで起きていました。

いつまで親子3代そろって誕生日が迎えられるのか?

そんなことを考えされられました。

誕生日を毎年迎えることができるだけで幸せ。なんて思ったりもしました。

また、たくさんのお祝いのメッセージ、プレゼントありがとうございます。

私の愛車からもメッセージを受け取り、そんな些細なことも嬉しく

思うようになったのはやはり、歳をとったせいでしょうか?

これからもみなさんのお役にたてるよう漢方の研究に精進いたします。

宜しくお願いします。

DSC_1997

瘀血に使う生薬 桃仁 

桃仁の主作用は・・・活血、駆瘀血、潤腸

桃仁は、どのようなときに使うのか?

うっ血がもとで起こった症状を血毒、血証といいますが、

その血証が発熱状態にあるときに使います。

桃仁は、瘀血により発熱状態を起こしたときとは、

陽病の状態にあるときに使うということです。

桃仁は、実証タイプに使うといいますが、当帰と合わせると

弱い人にも使うことが出来ます。

また、桃仁と大黄、牡丹皮と合わせることで強い人に使うことが出来ます。

桃仁は、ホルモンバランスを整えますので、強い人にも弱い人にも使うことが出来ます。

【桃仁・牡丹皮】瘀血を去る・・・桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯

【桃仁・大黄】実証瘀血を破る・・桃核承気湯、大黄牡丹皮湯、抵当湯

瘀血に使う生薬と漢方 桂枝茯苓丸など・・・

瘀血を取り去る生薬としては・・・

実証・・・桃仁、牡丹皮。

虚証・・・当帰、川芎、敗醤、土爪根。

瘀血に使う漢方は・・・

実証・・・桃核承気湯、桂枝茯苓丸、大黄牡丹皮湯など。

虚証・・・当帰芍薬散、芎帰膠艾湯など。

当店では、これらの漢方のなかでも最も使うのが桂枝茯苓丸です。

 

瘀血の原因 化学薬品などでも・・・

瘀血が発生する背景には何があるか?

・遺伝・体質・加齢は重要。

・肝胆系の疲れ、機能障害など(内外ストレス)。

・ステロイド・利尿剤・向精神薬・ピルなど。

・糖分過多(果糖も含む)

・小麦製品過多(パン、麺類など)

・精神的要素(不安、心配、恐怖などの性格)

漢方相談をしていて一番多いのは体質もさることながら、

食べ物、飲み物や生活習慣の間違いです。

その間違いに気がついていない人もたくさんいます。

自分の代謝量に対しての摂取量、糖分塩分、油などの過多が原因の

瘀血が多く、ついで病院の薬の副作用で瘀血が発症している場合も見逃せません。

瘀血4 腹症は・・・

瘀血があるとお腹のどこに異常がでるのか?

お腹のどの部分に抵抗や圧痛があるかということです。

どの部分にあるかで漢方を選ぶ際にとても重要です。

臍を中心に考えます。

①臍より斜め左下なのか、②斜め右下なのか?

③S状結腸部なのか、④回盲部なのかです。

日頃から、仰向けに寝て膝を立てて自分の指でゆっくりと

お腹を押してみて下さい。

お臍の部分を掌全体で背中方向に押していくとき、

掌がスムーズに痛みもなく入っていくか?

痛みがあり、脈が強く跳ね返ってくるときは、ストレスや寝不足、

眠りが浅いなどが考えられます。

このような時は、瘀血を取るような漢方とストレスを緩和させる漢方、

もしくは、睡眠を深くする漢方を合わせます。

瘀血腹症