視力減退 肝と腎が・・・

私たちは、老化とともに様々な機能が衰えます。

視力も例外ではなく、パソコン、スマホなどで目を使いすぎたことによる

視力減退は、若い人にも起こります。

東洋医学では、視力と関係がある臓器は、肝臓と腎臓です。

肝の働きが弱くなりやすいのは、イライラしたり、怒ったり

何事に対しても自分の思い通りにしないと気が済まない人、

のぼせやすい人などです。

肝の働きが弱くなっても視力減退は、すぐには起こらず、充血や

しぶりとしてあらわれます。

また、食べ過ぎ飲み過ぎや濃い味のものを食べる人も肝が弱くなります。

この場合、目になんらかの炎症が起こります。

肝に対して腎は、水を主ります。

腎の働きが弱くなると、水分代謝機能も衰えて目の疲れ、

かすみなどの症状がでます。

そして、マイナス思考や怖がりの人は、腎を弱めます。

漢方では、苓桂朮甘湯、八味地黄丸、柴胡剤、

五苓散、桂枝加竜骨牡蠣湯などを良く使います。

私の場合、免許の書き換えのときに2週間甘いものとアルコールを断ち、

四逆散をしっかり飲んで視力検査をしたところ、いつも0.7だったのが

その日は、1.0になっていて驚きました!

もうひとつお勧めは、なるべくメガネに頼らず裸眼で過ごすと

視力は回復します。

もとろん、甘いもの、アルコールは控えめにしてください。

耳鳴り 脳腫瘍などでも・・・

耳鳴りの原因は?

中耳炎や脳腫瘍などでも起こります。

そのような特定の疾患がない場合がほとんどです。

漢方的には、氣・血・水のほかに肝と腎の働きをチェックします。

耳の機能を主っているのは、腎です。

ストレス性の場合は、肝が関係します。

たとえば、年齢からくる肝腎の機能の弱りや

ストレスで肝が疲れて、寝られなくなると腎も弱わるというように

相互に関係しています。

漢方では、八味地黄丸、真武湯、苓桂朮甘湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、

五苓散、桂枝加黄耆湯、小柴胡湯などを良く使います。

めまい 原因不明の・・・

東洋医学では、めまいを“目眩”(もくげん)“眩暈” (げんうん)などと呼びます。

原因は、さまざまですが、脳や内耳に重大な疾患の場合もありますので、

長引いている場合は、専門医に診てもらってください。

原因不明の場合には、漢方がお勧めです。

めまいの原因は、氣・血・水の3つに分けて考えます。

氣・・・精神的ストレスで氣が安定しない場合。

血・・・高血圧の人は、血が上に上りすぎてしまいます。

低血圧、貧血の人は、必要な血液が上にいかずにフラフラします。

水・・・胃内停水や腎の弱りからくるめまいです。

漢方では、半夏厚朴湯、苓桂朮甘湯、沢瀉湯、真武湯、桂枝茯苓丸、

桃核承気湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、柴胡加竜骨牡蠣湯などを良く使います。

いずれにしても原因が何か?これは氣・血・水すべてからんでいる場合が

ありますので注意が必要です。

 

のぼせ 一過性ではなく・・・

体に不快な熱感を感じることを「ほてり」、

このほてりが顔になると「のぼせ」といいます。

風邪のときの発熱や入浴の後や興奮、動揺したときものぼせは起こります。

これは一過性で心配はいりません。

高血圧、更年期障害などでのぼせが長引くときは、漢方で治しやすい症状です。

原因としては、瘀血と氣の停滞があります。

瘀血の場合・・・女性ならば子宮卵巣系などの不調で血液循環がうまくいかなく、

肩こり、頭痛、イライラ、不眠などの症状を伴うことが多々あります。

氣の停滞・・・心配事や不安感、緊張感などのストレスで氣の巡りが悪くなり、

氣がのぼりっばなしで下に降りないためにのぼせます。

しかし、のぼせを実感している人は、わずかで、他の症状から

のぼせがあるかないかを判断しています。

漢方では、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、苓桂甘棗湯、加味逍遥散、柴胡加竜骨牡蠣湯、

桂枝加竜骨牡蠣湯などを良く使います。

のぼせがある人は、夏は、シャワーで済ます人が多く湯船に入りたがりません。

ぬるま湯でよいのでお腹や下半身を湯船に浸かって良く温めてください。

冷たいものの食べ過ぎ、飲み過ぎで腸が冷えていると、かえってのぼせるからです。

 

発熱 胃腸のかぜでも・・・

発熱は、まず考えるのが、かぜ。

他の症状では、寒気、頭痛、喉の腫れ、胸のむかつきなど。

普通のかぜやインフルエンザはもちろん、

胃腸炎のかぜでも発熱する場合があります。

問題なのは、かぜをうまく処理できなくて長引かせた場合。

微熱が何日も続いた場合は、いろいろな病気を考えなくてはいけません。

かぜを長引かせないように、はじめの対応が大切です。

漢方では、発表剤を間違えないことです。

桂枝湯、葛根湯、麻黄湯、大青竜湯、小青龍湯などを良く使います。

胃腸のかぜのときは、難しくなります。

症状によって様々ですが、五苓散、黄芩湯、半夏瀉心湯なども使います。

こじれてしまうと、柴胡剤を何にするかが大切になります。

柴胡剤では、小柴胡湯、大柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡桂枝乾姜湯、

柴胡加竜骨牡蠣湯などがあります。

“かぜは、はじめが肝心”です。

抜け毛 血余といい・・・

高齢になると、誰でも髪が薄くなり、白髪が目立つようになります。

しかし、若くしても髪が薄くなったり、白髪が増えたりします。

髪は、血余(けつよ)といって血(栄養分)の余りと呼んでいます。

抜け毛の原因は?

・瘀血→血流が悪いと頭皮や髪に栄養がいかないため。

・氣の停滞→氣が停滞すると血流も停滞するため(円形脱毛など)

・腎の弱り→髪を主っているのは腎、腎の働きが弱くなるため。

では抜け毛予防になる漢方は?

半夏厚朴湯、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、桂枝加竜骨牡蠣湯、

柴胡加竜骨牡蠣湯、四逆散、八味地黄丸などを良く使います。

私も、年齢の割には白髪が少ないと言われますが、

白髪がなくなるにはどうしたらよいか研究中です。

熱中症と膀胱炎 5時間以上・・・

今年の夏は、湿度があるせいか、熱中症がらまりの膀胱炎が多い。

水分をとっても汗をかいてしまうため、小便がどうしても遠くなるからです。

先日も首の後ろのコリもあり、頭痛、吐き気がある人が、

翌日、膀胱炎になり、血尿が出たため慌てて来店。

猪苓湯と八味地黄丸で翌日、スッキリ。

膀胱炎で良く使う漢方は、猪苓湯。

予防には、八味地黄丸や五苓散を良く使います。

八味地黄丸は、腎の機能を高め、五苓散は、

水分代謝機能を高めるからです。

とくにこの時期は、五苓散で小便をこまめに出すようにしたいもの。

女性のかたは、4時間から5時間に一回は、小便を出すようにしてください。

熱中症予防と膀胱炎予防には、

“こまめに水分補給とこまめの小便”と覚えてください!

舞転急須  急に欲しくなって・・・

昨日、東京と新潟の漢方仲間と一緒に日光の東照宮にお参りに。

行く途中に草木ドライブインで休憩。

そこの売店で舞転急須の実演販売を見せようと立ち寄ったのです。

私は、以前足尾に雑貨の卸をしていた時にいつもドライブインで一服とて

その急須は、何回も見ていたのでまだやっているのかと思いながら見ていたのです。

すると、急にその急須が欲しくなって、なぜその急須がいいのかの説明に

聞き入ってしまったのです。

舞転急須は、急須の中でお茶の葉が空気の泡により、

ジャンピング撹拌(舞転)されることで、目詰まりをしないで茶湯が良く出るように

作られているそうです。

そこで実際にお茶を飲んでみると、喉か渇いていたせいなのかわかりませんが、

とても美味しく感じ、その急須が急に欲しくなってしまったのです。

結局、急須とお茶を衝動買い。

25歳からその急須は知っていたのですが、全然興味がなかったのが、

一つぐらいいい急須をと思ったのは、やはり、私も年を取ったのかな?

さっそく今日朝からその急須でお茶を入れて飲んでみると、

なんとなく「幸せ」を感じたのは不思議なものです。

飲みたい方は、是非。もちろん無料です。

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頭痛 病気でないときは・・・

脳腫瘍などの病気がない頭痛は、漢方が得意とするところです。

頭痛の原因を大きく分けると4つ。

風邪などの外的要因、冷え、瘀血、水分代謝異常です。

外的要因の場合・・・首、肩の筋肉の緊張を緩める治療をします。

冷えの場合・・・寒邪がカラダの上部にのぼり頭痛となり、

吐き気も伴うことがあります。

カラダを温め、胃腸の働きを良くして、胃腸の緊張を取り除きます。

瘀血の場合・・・血の巡りが悪くなると脳血管性の頭痛が起きます。

足が冷えて顔がのぼせる、冷えのぼせは、婦人科系が弱い場合が多く、

まず血液の質を良くするとともに滞りをなくします。

水分代謝異常・・・体内に余分な水がたまり、それが頭に上ってくると

頭痛になります。帽子をかぶったようになったり、締め付けられたり、

ふわふわしたり、と症状は様々。

この場合は、胃腸をまず改善させることが先決になります。

飲み過ぎ、食べ過ぎに気をつけ胃腸を休めることが大切です。

この時期暑いのでアイスや冷たいものを食べて胃腸が冷えて働きが

悪くなりやすいので気をつけましょう!

頭痛の漢方は、葛根湯、桂枝湯、呉茱萸湯、五苓散、当帰芍薬散、桂枝茯苓丸、

苓桂朮甘湯、苓桂味甘湯、桂枝人参湯、続命湯、真武湯などを使います。

ホットフラッシュ 前ぶれもなく・・・

女性の更年期障害の代表としてホットフラッシュがあります。

何の前触れもなく、顔が熱くなり、滝のような汗が出ます。

これが人前となるともう大変。

汗を止めなくてはと「どうしよう、どうしよう」と思うほど出てきます。

暑さ寒さに関係なく場所を選ばず汗が出てしまうので、周りの視線が

気になりさらに汗が止まらなくなります。

東洋医学では、ホットフラッシュは、瘀血と血虚がからんで起こると考えます。

氣や血が上ってしまい、カラダは、それを冷まそうと汗を出しているのです。

更年期障害のほか、婦人科系の手術を受けて子宮や卵巣を取った人にも表れます。

そのほかには、ホルモン剤を飲んでいる人にも見られます。

漢方では、桂枝茯苓丸、桃核承気湯、当帰芍薬散、

桂枝加竜骨牡蠣湯、半夏厚朴湯、苓桂甘棗湯などを良く使います。